2011年06月16日
友引ツーリングくらぶ(大津の皇子出現?)
「はーくしょん」
電話に出るなり、村鬼はクシャミをした。康平は思わず携帯を耳から離した。
「いやあ。すまんすまん。康平君だったな。奈良はどうだ。こっちはたいへんだぞ」
村鬼の声はちょっと沈んで聞こえた。
「あのう。村鬼さん。三河三山って知ってますか。こっちへ来て、大和三山の話を聞いて、なんだか、石巻山と本宮山と鳳来寺山を思い出しました」
康平は大和三山の鏡岩の話を説明した。香具山の鏡岩が石巻山のダイダラボッチの足跡に似ていることも話した。村鬼はしばらくだまっていた。
「あのなあ、本宮山の頂上には鏡岩があるぞ。おれも登ったことがあるが、たしか東の方を向いていた。鳳来寺山はよく分からん。今日、登ってみる。もし、おまえの言っていることがあたっていれば、夏至の朝、本宮山と石巻山と鳳来寺山の光の三角形が出来るわけだな。その光で結界をつくって何かを守っておるのか、あるいは封じ込めているのか」
村鬼はそこで一度だまった。
「村鬼さん。もう一つ気になることがあります。三河に大津の皇子がいたらしいんです」
康平が続けた。梨花の聞いてきた話、大津の皇子が伊勢から海を渡って三河に住んだ話を聞かせた。
「おい。間違いないのか? 草壁の皇子の伝説はたしかにあるが、草壁でなく大津の皇子か?」
村鬼がそこまで言ったところで、電話の向こうからゴロゴロと雷のような音がして、うめき声がして電話は急に切れた。かけ直しても村鬼は出ない。心配した康平はしらみやに電話した。
「たいへんだ。いっぺんに何カ所か雷が落ちて、あちこち火事になってる」
しらみやは電話に出るなり早口でしゃべった。その電話も切れてあとはつながらなくなった。
電話に出るなり、村鬼はクシャミをした。康平は思わず携帯を耳から離した。
「いやあ。すまんすまん。康平君だったな。奈良はどうだ。こっちはたいへんだぞ」
村鬼の声はちょっと沈んで聞こえた。
「あのう。村鬼さん。三河三山って知ってますか。こっちへ来て、大和三山の話を聞いて、なんだか、石巻山と本宮山と鳳来寺山を思い出しました」
康平は大和三山の鏡岩の話を説明した。香具山の鏡岩が石巻山のダイダラボッチの足跡に似ていることも話した。村鬼はしばらくだまっていた。
「あのなあ、本宮山の頂上には鏡岩があるぞ。おれも登ったことがあるが、たしか東の方を向いていた。鳳来寺山はよく分からん。今日、登ってみる。もし、おまえの言っていることがあたっていれば、夏至の朝、本宮山と石巻山と鳳来寺山の光の三角形が出来るわけだな。その光で結界をつくって何かを守っておるのか、あるいは封じ込めているのか」
村鬼はそこで一度だまった。
「村鬼さん。もう一つ気になることがあります。三河に大津の皇子がいたらしいんです」
康平が続けた。梨花の聞いてきた話、大津の皇子が伊勢から海を渡って三河に住んだ話を聞かせた。
「おい。間違いないのか? 草壁の皇子の伝説はたしかにあるが、草壁でなく大津の皇子か?」
村鬼がそこまで言ったところで、電話の向こうからゴロゴロと雷のような音がして、うめき声がして電話は急に切れた。かけ直しても村鬼は出ない。心配した康平はしらみやに電話した。
「たいへんだ。いっぺんに何カ所か雷が落ちて、あちこち火事になってる」
しらみやは電話に出るなり早口でしゃべった。その電話も切れてあとはつながらなくなった。
Posted by ひらひらヒーラーズ at 11:53│Comments(0)