2011年11月15日

現代へと続く海の道(仮題)67

「まあ、落ちついてください。お店の人がびっくりしてます」
 村尾が二人の肩をたたいた。荒川と白宮は座り直した。
「偶然というより、何かに引っぱられいる気がします」
 そう言った時、白宮は水晶玉がビリビリ震えている気がした。荒川もポケットを上から押さえた。
「例の大男。まあ、私の弟だったわけですが、こいつの取り調べをしていて気になることが出てきました。弟は、香坂とかいう占い師に指示されてコンピュータゲームのソフトを作ったと言うのです」
 そこでまた、白宮が口をはさんだ。
「それ、学校の前で配っていました。なんでも、ゲーム機をただで配っておいて、子ども達がおもしろくてやめられなくなったら、続きのバージョンを高く売るとかです。このまえ、ちょっと見たら頭が痛くなりました」
 白宮の言葉に荒川もうなずいた。今度は村尾が立ち上がった。荒川がなだめて、勇人のこと、早川のことを説明してその時に見たんだと話した。
「そのゲーム。お借りできますか? じつは、弟の話ではゲームに細工がしてあると言うんです。人間の目には見えない映像が仕組んであると言うんですが、内容はどうしてもいわんのです」
 村尾の言われて白宮はゲームを渡す約束をして分かれた。




Posted by ひらひらヒーラーズ at 08:40│Comments(0)
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