2012年05月04日
青い炎を灯せ67
明江は輿に乗って長屋王の邸に向かった。途中せわしげな官人と何人かすれ違ったが明江の目には入らなかった。
「皇后様」
明江の輿をみつけた。長屋王がかけよってくる。
「長屋王。いったいなにがあったのです」
輿をおりた明江が厳しい口調になる。長屋王は一度明江をじっと見てから頭を下げた。
「今朝、宇合の手の者がたずねてきました。「国が乱れてくるもとなので行基のことを調べたい」と言ってきました。断ったのですが、天子様のご意向だと言われそれ以上逆らえませんでした」
そこまで言って長屋王はもう一度頭を下げた。
「連れて行かれた者たちは、縄をかけられていたと聞きましたが」
明江は一番気になっていたことを口にした。
「はい。はじめから、乱暴なあつかいをしていて、途中で一人が大声をあげたものですから縄をかけるようなことになりました」
長屋王は小さな声でいった。
「おかしいじゃない。宇合は行基を養子にしてもいいって言ってたのよ」
明江の声がうらがえった。長屋王はこまった顔をした。
「皇后様」
明江の輿をみつけた。長屋王がかけよってくる。
「長屋王。いったいなにがあったのです」
輿をおりた明江が厳しい口調になる。長屋王は一度明江をじっと見てから頭を下げた。
「今朝、宇合の手の者がたずねてきました。「国が乱れてくるもとなので行基のことを調べたい」と言ってきました。断ったのですが、天子様のご意向だと言われそれ以上逆らえませんでした」
そこまで言って長屋王はもう一度頭を下げた。
「連れて行かれた者たちは、縄をかけられていたと聞きましたが」
明江は一番気になっていたことを口にした。
「はい。はじめから、乱暴なあつかいをしていて、途中で一人が大声をあげたものですから縄をかけるようなことになりました」
長屋王は小さな声でいった。
「おかしいじゃない。宇合は行基を養子にしてもいいって言ってたのよ」
明江の声がうらがえった。長屋王はこまった顔をした。
Posted by ひらひらヒーラーズ at 08:07│Comments(0)