2011年06月08日

友引ツーリングくらぶ(海の力)

 康平は藤原に手伝ってもらい、カメラとマイクをセットした。パソコンを立ち上げてWEb上のマニュアルを見ながら設定していく。自分の顔を映し、マイクのテストをすると入れたばかりのリストから梨花を選びクリックした。
「康平? あっほんとに康平映ってる」
 画面の中で梨花が手をふっている。思ったよりきれいに映っている。後ろ見える部屋は康平の部屋よりきれいに片づいている。
「後ろに映っているのが藤原さん? はじめまして」
 画面上で梨花が頭を下げると、藤原は照れて笑いながら会釈した。
「ねえ、これ見て」
 梨花は後ろから船の模型を出して見せた。古い形で布の帆が張ってある。
「これねえ、菱垣回船って言うんだって、江戸時代に大阪と江戸を回って、お酒や米を運んでたんだって」
「それ、梨花さんが作ったんですか?」
 藤原が驚きの声を上げた。
「キットなんだけどね。私、海洋学の学校に入りました。学校の図書館に展示室と売店があって、ミニ博物館になっているんです」
「いいなあ、学校の中にあるのか」
 康平が笑うと、梨花はちょっとむくれた。
「それはいいの。そこでねえ、おもしろい話を聞いたの。いつも出てくる化け物、『大津の皇子』って、あの大津の皇子が三河にいたって言う伝説があるの。伊勢の海から船で渡ったんだって」
   


Posted by ひらひらヒーラーズ at 06:50Comments(1)