2011年06月29日
友引ツーリングくらぶ(桜淵の祠)
5人はマンション照山へと急いだ。すれ違う車は気味が悪いほど少ない。たまに会う車はハンドル操作があやういのかふらふらしている。運転手もトロンとした目で生気がない。
「村鬼さんの言ってたことが、ほんとになるのかも知れない」
康平がポツリというと梨花が一瞬ふり向いた。キッとした目だった。
マンション照山にしらみやに続いてつくと、しらみやは両手で×を作った。康平と梨花が近づいていくと入り口にロープが張って紙が下がっていた。
「都合によりこのマンションは閉鎖されました」
紙にはそう書いてあった。
「管理会社の社長が自殺してから、みんな出ていって。管理会社も倒産したそうだ」
しらみやが携帯を手に言った。刑事の鬼塚に電話して調べてもらったらしい。
「じゃあ、中に入れないんですか? 明日の朝までに間に合わなかったら……」
梨花が言った。
「破産管財人には連絡を取ってもらっている。銀行らしい」
しらみやは携帯を指さした。
「じゃあ、今できることをしましょう。大津の皇子が封印されている場所を見つければ、なにか手を打てるかも知れない」
梨花が青い石をにぎりながら他の4人を見た。
「そうだな。大津の皇子が封印されている場所だな」
村鬼は言って車から地図を持ってくると、マンションの日陰に4人を連れていった。5万分の1の地図は豊川を囲んで石巻山、本宮山、鳳来寺山をつないだ赤い線が引いてある。
「この3角形の中に祠があるのはまちがいない」
村鬼は4人の顔を見まわしながら指で3角形をなぞった。
「でも、けっこう広いですよ」
康平が言った。村鬼は首をふった。
「そうでもないんだよ。まず、光で封印する場合、光源からあまり近いと効果がない。石巻山、本宮山、鳳来寺山それぞれからある程度離れていて、古い街道から近いところで考えるとこのあたりに限られてくる」
村鬼は豊川沿いの桜淵のあたりを指さした。
「あのう。桜淵の吊り橋近くに小さな祠があったような気がします。たしか津守の社って書いてあった気がします」
鬼村が遠慮がちに言った。
「よし、桜淵だ」
村鬼がオープンカーのエンジンを響かせて走り出した。梨花と康平のバイクもあとを追った。
「村鬼さんの言ってたことが、ほんとになるのかも知れない」
康平がポツリというと梨花が一瞬ふり向いた。キッとした目だった。
マンション照山にしらみやに続いてつくと、しらみやは両手で×を作った。康平と梨花が近づいていくと入り口にロープが張って紙が下がっていた。
「都合によりこのマンションは閉鎖されました」
紙にはそう書いてあった。
「管理会社の社長が自殺してから、みんな出ていって。管理会社も倒産したそうだ」
しらみやが携帯を手に言った。刑事の鬼塚に電話して調べてもらったらしい。
「じゃあ、中に入れないんですか? 明日の朝までに間に合わなかったら……」
梨花が言った。
「破産管財人には連絡を取ってもらっている。銀行らしい」
しらみやは携帯を指さした。
「じゃあ、今できることをしましょう。大津の皇子が封印されている場所を見つければ、なにか手を打てるかも知れない」
梨花が青い石をにぎりながら他の4人を見た。
「そうだな。大津の皇子が封印されている場所だな」
村鬼は言って車から地図を持ってくると、マンションの日陰に4人を連れていった。5万分の1の地図は豊川を囲んで石巻山、本宮山、鳳来寺山をつないだ赤い線が引いてある。
「この3角形の中に祠があるのはまちがいない」
村鬼は4人の顔を見まわしながら指で3角形をなぞった。
「でも、けっこう広いですよ」
康平が言った。村鬼は首をふった。
「そうでもないんだよ。まず、光で封印する場合、光源からあまり近いと効果がない。石巻山、本宮山、鳳来寺山それぞれからある程度離れていて、古い街道から近いところで考えるとこのあたりに限られてくる」
村鬼は豊川沿いの桜淵のあたりを指さした。
「あのう。桜淵の吊り橋近くに小さな祠があったような気がします。たしか津守の社って書いてあった気がします」
鬼村が遠慮がちに言った。
「よし、桜淵だ」
村鬼がオープンカーのエンジンを響かせて走り出した。梨花と康平のバイクもあとを追った。
Posted by ひらひらヒーラーズ at 10:12│Comments(0)