2012年10月26日

み~んな化け物12

「和夫。びっくりしたか。それとなあ、トイレでワシのサナギのからをワシだと思って話しかけていただろう。あの時なあ、おまえたちの後ろを飛んだり家の外へでたりしていたんだがな、信二も正夫も和夫もワシの姿を見つけられんかっただろう。あれはなあ、カクレミノと言って、姿を消す道具だ。羽ウチワもカクレミノもカラス天狗の時は使えなかったがな、天狗になって、まあ、ゲームのボーナスポイントみたいなもんだな」
「正夫は、どうなった。ペットボトルのまま落ちていったけど」
「ちゃんと、この通り救出したから、心配いらんぞ」
 勇一は手にしたペットボトルをぼくの目の前に差し出した。中では正夫がニコニコして手を振っている。
「なあ正夫。そんな狭いところで疲れないか」
 ぼくは正夫のペットボトルに顔を近づけた。これには、勇一も正夫も笑った。
「正夫はなあ、幽霊だからなあ。ペットボトルなんかすぐに抜けられる」
 勇一がキャップをゆるめてやって、ペットボトルから正夫がゆっくりと出てきた。
「あれっ、そのペットボトル、お経が書いてあるから、幽霊は動けないんじゃないのか」
 ぼくの声は裏返った。
「大きな声出すなって。幽霊は幽霊でもぼくはクリスチャンさ。クリスチャンの幽霊がお経なんかで封じられるものか。はっはっは」
 正夫は言い終わるころには、スルリと全身が外に出た。




Posted by ひらひらヒーラーズ at 08:54│Comments(0)
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